ばばぶろぐ

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M・W・クレイヴン「ブラックサマーの殺人」感想

 クレイヴンのポーシリーズ第二作。

前回「ストーンサークルの殺人」(面白かった)を読んだ時は、

二作目はどうなるのかなーと思っていたが、期待を上回る面白さだった。

クレイヴンさん舐めてましたすみません。

今回は、主役のワシントン・ポーが以前逮捕したサイコパスであり超人気シェフであるジャレド・キートンとのバトル(※まさにバトルって感じ)。

ポーが過去、実の娘を殺した(ただし死体はない)容疑で逮捕した男なのだが、

なんとその娘・エリザベスが生きて現れ、DNA鑑定をもって確かに本人と確認された。

ポーは無罪のセレブシェフを監獄にぶち込んでしまったのか……?というストーリー。

そりゃもう、作中の決まり文句である「ポー、大変なことになった」の極みである。

しかし本作では、ポーの「もしかして自分はとんでもない冤罪を引き起こしてしまったのか?」なんていう苦悩を描くわけではない。

ポーはジャレドの邪悪ぶりを確信しており、ブラッドショーは迷いなくポーを信じる。

前作で絆を深めた上司たちもポーの味方をしてくれる。ついでに旧知の仲である病理医(新登場)もいい味だ。

全然暗い雰囲気にならないので、ポーがどうやって窮地を脱するかを気楽に……というと語弊があるかもしれないが、楽しく読める。

非常に気になるところで終わったので、早く次が読みたいな。