ばばぶろぐ

読書感想を綴ったり趣味の福袋を楽しんだりするブログ。 まとめサイト等への転載はお断りします。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

佐々木譲「警官の血」感想

※微量のネタバレを含みます。 前から読んでみたいと思っていた佐々木譲はなんとも猛烈にハードボイルドだった。 ハードボイルドって、正直定義がよくわかっていないんだけど、 とにかく(自分の思う)ハードボイルド感が迸っていた。 三代の警官がアツく同じ…

葉室麟「螢草」感想

葉室麟って好きなんだけど、読んだか読んでないかわからなくなりがちな作家さん筆頭だったりする。(個人的意見です) 今回は、いつもの「武士の道とは!!!」って感じかと思いきや、妙にライトな作風。 エンタメ色強め、との解説にも納得だ。 とはいえ、け…

柚木麻子「ランチのアッコちゃん」感想

すごくあっさりしてるので、短時間ですぐ読めてパッと元気が出る。 ビタミン小説って表現されてたのをどこかで見たけど、まさにそんな感じ。 まさにインスタントビタミン。 アッコさんはすごい行動力でかっこいい。 こんな風になれたらなぁ……なんて、元気が…

吉田秋生「BANANA FISH」感想

今回は漫画です。 少女漫画、と括っていいのかもわからないけれど、名作と名高いこれ。ようやく読めた! この作品は、とにかくアッシュ。アッシュに尽きる。 男娼となることを強いられていた過去を持ち、 金髪碧眼で超顔がよく、素晴らしく頭がよく、凄まじ…

米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」感想

ずいぶん前に「王とサーカス」を読んで、これが二冊目だけど、この作者さん、好きかもしれない。 短編の連作集だから寝る前に一編だけ読もうかな、と思って結局一冊読んじゃった。暗~い雰囲気が何とも好み。 作中たくさんの書名が出てくるので、あれこれ読…

ジェフリー・ディーヴァー「石の猿」感想

※微量のネタバレ成分を含みます。 今回のディーヴァーは、マンネリ化防止のためなのか何なのか、中華風の味付け。 タイトルからしてそこは今回の「どんでん返し」には含まれていなかったんだろうけど、 いかにも怪しいと思っていた奴がしっかり犯人だとやっ…

ヨシタケシンスケ「あるかしら書店」感想

大人向け絵本……という分類でいいのかな? これ、とにかく絵も字もすごく可愛くて、素敵なアイディアに満ちている。 ただひたすらに全部が可愛い。 特に何の技能もない自分は、ちょっとだけ「こんな絵が描けたら幸せなんだろうなぁ……!!とも」思ってしまった…

上遠野浩平「ブギーポップは笑わない」感想

おしゃれなタイトルだけはどこかで知っていたけれど、実際何なのかわかってなかったこれは どうもラノベの歴史を変えたといわれている大作だった模様。 Fateシリーズで有名な那須きのこも多大な影響を受けたとか。 新しくアニメ化されたとかいうのをどこかで…

ジェフリー・ディーヴァー「エンプティー・チェア」感想

※ネタバレ成分を含みます。 リンカーン・ライムシリーズの三作目。 アメリアが重要参考人(容疑者だったかも)の少年を逃がしたり、誤って警官を撃ってしまったりしてピンチになる一冊。 もう出ないと思ってたローランド・ベルのいとこが登場して私を喜ばせ…

ピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」感想

カミーユ三部作の最後。いやー、面白かった!! はじめてアレックス読んだときは前評判ほどの感動がなくて 「こんなものかな」なんて思った覚えがあるが、ルメートルの好感度が大幅アップ!(上から失礼) 伏線ばんばんめぐらせるタイプの小説が大好きだなー…

ピエール・ルメートル「その女アレックス」感想

再読。※ごく微量のネタバレ成分を含みます。 前作を読んでみるとカミーユ班に愛着がわいてて、(その時の記憶が全くないが)前回より断然面白く読めたと思う。 アレックスの兄は壮絶な下衆野郎で、 しかもすがすがしいクズではなく胸糞悪くなるド屑ぶりなの…

ピエール・ルメートル「悲しみのイレーヌ」感想

「その女アレックス」のルメートルによるシリーズ一作目。 アレックスを読んだのは随分前で内容は正直一切覚えておらず、 主人公(?)のカミーユの記憶も当然ないが、面白かった!部下のルイが好き。 それにしてもこの邦題さえなければ……本当に有り得ない。…

田中芳樹「ラインの虜囚」感想

何年ぶり……というか何十年ぶりかに読む田中芳樹。 ふと見かけたので手に取って読んでみた。 子供の頃はそれはもうはまったものだけれど、 「あれ?こんなもんだっけ?」と思うのは私が年をとった証拠なのだろう。 道を歩けば有能すぎる仲間にあたるってうま…

ジェフリー・ディーヴァー「コフィン・ダンサー」感想

福袋がない時期は書くことがないので、読書記録をつけることにしました。 読んだ本はすぐ忘れてしまうので、特に似たような傾向の作品が多い作家さんでは 途中で「あれこれ前に読んだかも?」ということがあるので、 自分のための記録にざっくりと短く書いて…