ばばぶろぐ

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柚月裕子「教誨」感想

う~~~ん???
いや帯……「事実と真実と反転する、慟哭のラスト!」って書いてあったのだ。
やりきれない物語に入り込んでしまい、読後しばらく戻って来られない、的な絶賛コメントが。
なのでこちらとしても非常に期待して読んだのですが、著しく期待外れだったなぁ。
一向に盛り上がらず、面白くもならないまま終わった気がする。

主人公をはじめとして、登場人物の行動がなかなかに理解しがたく
(何故そこまで響子に拘るのかが非常に弱いと思う)、
死刑に処された響子の語った「約束」がもっとすごい約束かと思えば全くそうではなく、
響子が可哀想と言えばそりゃあ可哀想ではあるが、
殺された女の子(特に二人目の栞ちゃん)とその遺族はもっと可哀想だしさぞ無念だろうと思えてならず、
何かとにかく自分には合わなかったかな、と思う。

この先、柚月裕子は「孤狼の血」以上のものを書けるんだろうか。
正直、最近毎回期待外れだなと思わされている。