ばばぶろぐ

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ピーター・スワンソン「アリスが語らないことは」感想

※ネタバレあります※ 


まずタイトル。このタイトル凄い好き(※不思議の国のアリスとは関係ないです)。

邦訳のセンスがいいんだろうな。

終始漂う不穏すぎる雰囲気の中、物語は静かに、でも明らかに破滅方向に向かっていく。 
嵐の前の静けさ、みたいな気持ち悪さが快感。 

あとこれは文化圏も違う100%日本人の自分の完全な思い込みで 
本場では別にそんなことはないんだろうけど、
アリスっていう名前は少女性を感じさせるものに思えて、 
「如何にも」な感じで凄く良い。 

ジェイクはどうなったんだろう、と思って読み進むんだけど、 
そっちかー!!ってなった。
どうも老人を害のないものと見なしちゃう癖が抜けないなぁ。

非常に満足した一冊。